南ドイツのオーガニック農場&ドイツビール書評 

 ミュンヘン郊外のオーガニック農場&レストラン「ヘルマンスドルフ」を紹介した記事が本日、家族と自然を大切にするお母さんのためのフリーマガジンecomom(エコマム)にアップされました。

 「南ドイツのオーガニック農場」

 こちらは、ドイツのオーガニックムーブメントの火付け役的な存在。とりわけ、肉類、ハム、ソーセージは他に類を見ない美味しさで、環境や健康への意識が高いミュンヘンっ子の間ではおなじみのブランドなのです。ヘルマンスドルフについては、拙著ドイツビールおいしさの原点 で詳述しています。

 ついでですが、ドイツビールおいしさの原点の書評が、ドイツの在留邦人向けフリーペーパー「ドイツニュースダイジェスト」最新号の9ページに掲載されています。宜しければ、ご覧下さい。

市庁舎食堂でもオーガニック 

 地域の名物料理を味わいたいけれども、どのレストランに行けば良いのか分からない−。旅先でのこんな経験、誰でも一度はあると思います。そんな時、ドイツでぜひ試して欲しいのが、大きな街の市庁舎であれば大体どこにでもあるラーツケラー(Ratskeller)と呼ばれるレストランです。

ラーツケラー


 もちろん、ミュンヘンにもありますよ。ミュンヘンの新市庁舎地下にあるラーツケラーでは、ヴァイスブルスト(甘いマスタードで食べるゆでた白ソーセージ)にシュバインハクセ(豚肉の丸焼き)といった名物料理が食べられます。飲み物は、フランケンワインがメインです。日本でお役所の中にある食堂と聞けば「安いけどまずそう…」とつい考えてしまいますが、ドイツ各地のラーツケラーの味はなかなかのもの。私も旅先で「これはおいしい!」とうなったラースケラーに何度か出会っています。

 さて、そのミュンヘンのラーツケラーのメニューに最近、ドイツのオーガニック認証を得た素材を100%用いた料理が加わりました。サラダにラザニアにリゾット、それにちょっと高めですが魚料理もあります。ジャガイモとほうれん草の煮物におもちゃが付いたお子様メニューも。ドイツでも珍しい「オーガニックビール」が飲めるのもうれしいです。

 日本でラーツケラーに似ているのは何かと考えたとき、思い浮かぶのは全国各地の国道沿いにある「道の駅」です(もちろん見た目は全然違いますが、笑)。それも良いのですが、街の中心の便利な場所にある庁舎に、その地域の名物料理のレストランを設けるというのは、地域おこしの良いアイデアではないかと思うのです。そのレストランがオーガニックであれば、なお◎ですね。

ドイツのエコライフ事情を寄稿しました 

 NPO法人「食品と暮らしの安全基金」の月刊誌209号に、ドイツのエコライフ事情を6ページにわたって寄稿させていただきました。メインテーマは、オーガニック製品を手軽に購入できるオーガニックスーパー、そして環境と健康に配慮した商品選びのバイブル「エコテスト」についてです。

tabemono


 食品と暮らしの安全基金の発足は1984年。以来、食品や暮らしにひそむ化学物質の安全性について調査し、その結果に関する情報を月刊誌で公表してきました。月刊誌「食品と暮らしの安全」では、広告主のご機嫌を伺ってかこのような情報をほとんどニュースとして取り上げない大手メディアでは得られない様々な情報が掲載されています。今月号には、輸入スパゲティから農薬が検出されたとのショッキングなニュースも。月刊誌は書店では買えませんので、ぜひこちらからお申し込み下さい。月刊誌をお読みいただいた方々から抽選で2名様に、「ロハス・ワールドリポート」と「ドイツビールおいしさの原点」を各1冊プレゼントさせていただく企画もやっています!

ドイツはナチュラルコスメ大国 

 ドイツに来て最初の頃、オーガニック食品が普通のスーパーでも手に入るのに驚いたものでした。それだけでなく、ナチュラル化粧品も日本に比べてとても手に入りやすいのです。ナチュラル化粧品は、石油から作られた化学物質を使わず(またはほとんど使わず)、代わりに植物素材を用いて作られたもの。商品化の前に行われることのある動物実験はやらないと掲げているのも特徴的です。ドイツでは、オーガニックスーパーはもちろんのこと、ブランドによっては普通のドラッグストアでもナチュラル化粧品が売っています。それだけ製品の種類が多いのですが、そうなると問題になってくるのは、本当に“ナチュラル”かどうかということ。この点、ドイツには興味深い取り組みがあるんです。

 ドイツと近隣各国の健康食品や化粧品会社などでつくる業界団体BDIH(本部ドイツ・マンハイム)は、一定の基準を満たしたナチュラル化粧品に認証を与える制度を2000年にスタートさせています。BDIHの基準は▼合成香料や着色料など、石油を原料とした化学物質を使用してはならない▼植物由来の素材、しかも有機栽培か自生のものを使うのが望ましい▼動物実験を行ってはならず、動物から取った油脂も用いてはならない―などといったもの。BDIHの認証マークの付いた製品は36社約2000品種余に上り、世界のナチュラルボディケア市場の約半分も占めています。

BDIH
BDIHの認証マーク

 BDIHは現在、英国やフランス、イタリアの業界団体とともに、EU域内共通のナチュラル化粧品認証を創設する準備を進めています。米国でも、これまでは主に食料品が対象だったUSDAの有機認証マークを、自然素材を使った化粧品にも貼ることが認められるようになりました。欧米では、有機食品と同じようにナチュラルボディケア用品にも、認証ラベルを参考にしながら買うという流れが生まれているんです。

 化粧品などを通じて化学物質を皮膚から吸収してしまう経皮毒性のほうが、食物を通じて化学物質を口から取り込む経口毒性よりも、健康への影響がはるかに深刻だとされています。トータルなLOHASライフのためには、食だけでなく、ナチュラル化粧品への目配りも欠かせません。

(参考)
・ドイツのナチュラルコスメメーカー
ロゴナ ドクターハウシュカ マルティナゲーブハルト サンテなど (一部メーカーで日本語サイトあり)
・「German Organic Beauty
女性専用SNS「only1.be」を通じてお友達になった、フランクフルト在住の緒方ヴェストベルグ美樹さんが運営するドイツのオーガニック化粧品専門ショッピングサイト

大丈夫?グリーンゴール 

 先月に引き続き、NHKラジオ夜のニュース番組「NHKジャーナル」(午後10時から約1時間)での電話リポート[/url]が無事に放送されました。今回は、前回よりもよく出来たと思います、ハイ。

 本日のお題は、今回のサッカーワールドカップ(W杯)ドイツ大会が、W杯史上初めて「二酸化炭素(CO2)の排出ゼロ」というカーボンニュートラルを達成したことについて。ドイツ政府と大会組織委員会が共同で、ごみの量や電力と水の使用量の各20%削減を柱とする「グリーンゴール」と呼ばれる様々な環境対策を進めていることや、この「グリーンゴール」を生んだドイツでの日常生活における環境に配慮した行動などについてご説明しました。

 W杯のカーボンニュートラル化に関しては、このように日本の全国紙でも取り上げられたので、ご存知の方も多いでしょう。基本的には、私の2月12日付ブログ「「史上初、”CO2フリー”のトリノ五輪」」と原理は一緒です。
 
 次に、これをW杯史上初めて実現させたドイツの日常生活でのエコ行動についてですが、真っ先に思い浮かぶのはマイバックとペットボトルのデポジット(預かり金)制かなと思ったので、お話しさせていただきました。キャスターの方はマイバックを持ってのお買い物はしていないとのことでしたが、日本でも今後レジ袋が有料になればマイバックは間違いなく普及すると思いますので、あまり心配してません。問題はペットボトルでしょう。

 こちらでは、ペットボトル飲料を買うたびに25セントのデポジットが上乗せされた金額を払わされます。空ペットをお店に持って行けばデポジットは戻ってきますが、やはりそのつど面倒なので、ペット飲料はなるべく買わないようになります。同じように思う人が多いせいなのか、ドイツでは2003年にデポジット制が始まって半年間で、ペットボトルや缶のような使い捨て容器の使用量が減って、その代わりに瓶のように繰り返し使えるいわゆるリユース容器の使用量が増えました。使い捨て容器が市場に出回りにくくすることでごみの量を減らす、という制度の効果が表れている訳です。

 そんなドイツのデポジット制度に、さらにはエコロジカルなW杯に冷や水をあびせるものとして、最近話題になっているのがコレ。

coke


 W杯のスポンサー、マクドナルドが大会直前から期間中限定でドイツと近隣諸国で販売するセットメニューに付いてくるコーラです。サッカーボール型で参加国の国旗などがあしらわれたペットボトルに入っているんですが、これにデポジットを付けなかったことに環境団体などが反発しているというのです。

 マクドナルドとしては、W杯限定バージョンなので買った人はみんな有難がって手元に取っておく、つまり捨てないのでごみにならないからデポジットを付ける必要はない、という理屈です。ならば、ということで昨日試しに買ってみたんですが、単にペットボトルを球形にしただけの何とまあちゃちっぽいシロもの。こんなものを後生大事に取っておく人が、果たしてどのぐらいいるのでしょう。「グリーンゴール」はごみの20%削減を掲げていますが、本当に大丈夫?

 ドイツや北欧諸国などでは、リサイクルよりもリユースのほうが環境に配慮した行動と見なされるのはもはや常識。日本でも、デポジット制をやるべき時がきていると思います。ペットボトルをリサイクルしさえすればエコだ、ロハスだ!という考え方、そろそろ改めたいものですね。

ラジオリポートのほうですが、来週14日(水)も同じ番組、同じ時間帯で続きます。お楽しみに。